相続放棄の期限に関するQ&A

文責:代表 弁護士 西尾有司

最終更新日:2023年02月28日

相続放棄の期限に関するQ&A

Q相続放棄はいつからいつまでできますか?

A

 相続放棄は、法律で「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内」にしなければならないと決められています。
 「自己のために相続の開始があったことを知った」とは、原則として、ご家族が亡くなったことを知ったことを言います。
 ですので、基本的には亡くなった日から3か月以内に相続放棄の手続が必要となります。

Q相続放棄の期限が差し迫っているときはどうしたらよいのですか?

A

 家庭裁判所へ相続放棄の期限の伸長を求める申立を行う必要があります。
 申立てをすれば必ず期限の伸長が認められるわけではなく、あくまでも家庭裁判所が伸長を認めるかどうかの判断を行いますので、しっかりと申立ての趣旨・申立ての理由を書き込まなければなりません。
 ご不安な方は、弁護士に相談されることをお勧めします。

Q3か月を過ぎてしまうと絶対に相続放棄できませんか?

A

 ご事情によっては、例外的に相続放棄が認められることもあります。
 ご自分で的確に家庭裁判所に申立てを行い、相続放棄を認めてもらうことは難しいと思われますので、速やかに相続放棄に詳しい弁護士にご相談ください。

Q3か月を過ぎてから借金がわかった場合でも相続放棄できませんか?

A

 認められる場合があります。
 最高裁判所の判例では、①3か月以内に相続放棄をしなかったのが、被相続人に相続財産が全くないと信じたためであり、②かつ、被相続人の生活歴、被相続人と相続人との間の交際状態その他諸般の状況からみて当該相続人に対し相続財産の有無の調査を期待することが著しく困難な事情があって、③相続人において右のように信ずるについて相当な理由があると認められるとき、の要件を満たしている場合には、例外を認めています(最高裁判所昭和59年4月27日民集第38巻6号698頁)。

 参考リンク:最高裁判所判例集
 この例外事由がすべて認められる場合には、相続人相続財産の全部又は一部の存在を認識した時又は通常これを認識できる時から起算すべき、というのが同判例の見解です。
 そのため、3か月を過ぎてから借金がわかった場合でも、相続放棄ができることがありますが、期限が延々と延びるわけではありませんので、借金の存在がわかった段階で速やかに相続放棄に詳しい弁護士にご相談ください。

 

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